フーナーテストと抗精子抗体検査-東京ハートクリニック 通院2回目ー
2017年8月5日
東京ハートクリニック2回目のこの日、精液検査の他に、フーナーテスト(ヒューナーテスト)と頸管粘液検査、抗精子抗体検査があった。(精液検査についてはこちら→http://peachpit90210.hatenablog.com/entry/20180303/1520038403)
◯初めてのヒューナーテスト
ヒューナーテスト(フーナーテスト)とは、夫婦生活の後、子宮頸管の粘液内にある精子の状態を確認する検査で、フーナーテストとも呼ばれている。(東京ハートではヒューナーテストと表記)
このテストは、不妊検査の中でも初期段階に行われる基本的な検査のようだ。
私はタイミングが合わず、以前通っていた婦人科ではやらなかったので初めてのことだった。
◯ヒューナーテストの結果
私たちは前日の夜、夫婦生活をもった。次の日の朝は精液検査だったため、若干不安はあったものの、サクサク治療が進むのはせっかちな私にとっては好都合だった。
治療室に入り、超音波検査と同様、あの台に乗る。女性ならみんな知ってるあの台だ。
検査は至って簡単。器具で軽く粘膜をこすって終了。痛くも痒くもない検査だった。
その後、先生からお話を伺う。
結果。
女性の先生の口から出た言葉は、
「0匹でした。1匹もいませんでした。」
だった。
夫と私はあまりの驚きに、思わず、エーー!と大きな声を出した。
と同時に、精子の数え方は"1匹" "2匹"なんだなぁと変なところで感心したりした。
◯先生の話
1回のフーナーテストでは、確実なことは言えないが、まれに抗精子抗体をもっている人もおり、そういう人の場合、精子がみな異物として見なされ、排除されてしまうそうだ。
そして、この抗体をもっているかを調べるには血液検査しかないとのことだった。私の大嫌いな分野、血液検査である。
断れる雰囲気ではなく、血を採られた。
◯抗精子抗体検査の結果
私の血液からは抗精子抗体は検出されなかった。つまり陰性だったわけだ。
にも関わらず、6年の結婚生活を送っても妊娠に至らないとなると、不妊の原因が別にあることが分かる。
先生曰く、不妊治療は基本的に消去法で不妊の原因を探っていくそうだ。
ということで次に調べるのは卵管(通水検査)である。
精液検査-東京ハートクリニック 通院2回目ー
◯いそいそとクリニックへ
2017年8月5日。
この日は私の検査だけでなく、夫の検査もある。精液検査だ。
検査の結果ために、採取したものを専用のカップに入れ、病院へ持っていく。
夏場のため、温まり過ぎても良くないし、冷房が直に当たってもいけないとのことなので、電車の中も夫と2人でそわそわした。
◯受付から提出まで
自動受付機で受付をすませると、奥の提出場所へ移動する。
専用の受け取り窓口には電話機があり、本人確認を行う。
まず受話器を取って中の人に名前を告げる。その後、受け取り口の扉を開き、紙袋を提出。扉を閉めて、中の人から合図をもらったら終了だ。
当たり前だけど、手渡す紙袋の中は個人の遺伝子たちだ。太古の昔から受け継がれてきたゲノム。取り違えは許されない。それでこのような厳重な作業が必要なのかと、やけに感心した。
◯夫の成績・私の結果
夫Jrの結果が出た。
悪くないということだった。
この年齢としては可もなく不可もなく"普通"らしい。この量・運動量・奇形率なら人工受精も全く問題ないだそうだ。
一発合格をもらい何やら夫は嬉しそうだった。
問題は私。
前に通っていた産婦人科のデータも渡してあり、そこにはクラミジアは陰性と出ている。当然今回も陰性だと思い疑いもしなかった。
ところがかすかに+と出ていたのだ。隣りで聞いている夫もびっくりしている。そりゃそうである。
良く聞くと、過去に罹患したことがある場合、数値として少し出ることがあるそうなのだ。いつ、かかっていたのか。クラミジア。。結構な衝撃を受けた。
その間も看護婦さんから淡々と抗生剤(クラミジア治療用)の服用の説明が行われる。
4回飲めばいいのね。はい、はい。
そして、夫のニヤニヤは止まらない。
◯夫のご機嫌の理由
じつは夫は、これまで2度、精液検査をしたことがある。1度目は何年も前、TENGAから発売されたTENGA MEN'S LOUPEである。iPhoneの動画機能を使って夫と2人でこのキットを試してみた。保健体育の時間に見たことのある映像がiPhoneの中に映し出され、私と夫は興奮した。しかし、作業に手こずったせいもあり、いまいち夫Jr.の動きが弱い。中には動いていないものすらいた。
YouTubeでこのキットを使った人の動画を見てみると、同じ年齢なのに全然違う。動きのキレが半端なかった。
それ以来、夫は自分のフォースをあまり信じられなくなっていたのだ。
そして2回目の検査。
これは以前の通っていた婦人科で行なった。家で採精したJr.たちを持っていくと、なんと、そこでの検査は目視のみだった。運動量とか精子の数だとか何も調べてくれなかった。
お医者さんは一言、
「動いていますね。大丈夫です。」
なんだかがっくり来た。それならTENGAで、十分だった。
これで8500円は高すぎると思う。
ということで、2回の精液検査はあまり詳しいことも分からず、少しの不安を残しただけだったのだ。
あれから数年。
この日、やっと自分のポテンシャルを認めてもらえた夫が上機嫌だったのも無理はない。
初診でのこと-東京ハートクリニック-
◯いざクリニックへ
2017年7月28日、初診予約の当日。
夫も午後休を取ってくれ、夫婦連れ立って東京HARTクリニックへ向かった。
表参道は我々の好きな街の一つだ。家から電車で1本なので馴染みのある街なのだ。
クリニックがあるのは骨董通りの近く。駅からも遠くなく、迷わずたどり着くことができた。
そしてビルの名前。
「ジ・アッパーレジデンシィーズ・ミナミアオヤマ」
ジ・アッパーなレジデンシィーズである。さらに被せて、ミナミアオヤマ。
もう、あっぱれなセレブ感。
そりゃ治療費も高いはずだ。
庶民が来ちゃって、なんかすみません。
◯展開のはやさに驚き
受付、問診を済ませてものの10分。
テレビに診察券の番号が光った。
平日とはいえ地元の内科よりも早い。
処置室のドアを開けるとテーブルと椅子が並び、その奥に診察室があった。
中にいたのは、男性の非常勤の先生だった。
挨拶もそこそこにこれまでの通院歴を伝え、治療の進め方の説明を受ける。さっそく人工受精に向けて始動するという。
で、初診でいきなり血液検査。次の週には精液検査。卵管通水検査も同日にできるそうだが痛いのが怖いのでお盆の旅行が終わってからにしてもらった。
そして9月からさっそく人工受精!!!1回の周期も無駄にしないのが、このクリニックの基本方針のようだった。
【今日やること】
夫/私:
・それぞれ血液検査1本
(HIV検査・病理検査※データは1年間有効)
【8月5日】
夫:
・精液検査(家で採精)
・血液検査の結果
私:
・血液検査の結果
・ヒューナーテスト
・頸管粘液検査
・抗精子抗体検査(ヒューナーテストの結果による)
ーー夏の旅行・病院のお盆休みーー
【8月26日】
・卵管通水検査
【9月から】
・人工受精(!)
展開が早すぎである。
お盆休みがなかったらさらに早い展開だったかもしれない。
今までの婦人科はなんだったのか。
東京ハートクリニックを選んだ理由
◯なんとなく。なのに、東京HARTクリニック
高度不妊治療の専門クリニックに行くという考えは毛頭なかった。ただ、友達がこの病院に通い、頑張って妊活していたので、話はなんとなく聞いていた。
何もしない期間も特に焦ることなく、夏の南ヨーロッパへの旅行の計画ばかり立てていた。毎年恒例の海外旅行が私たち夫婦の仕事へのモチベーションなのだ。
ところがふと、本当にふと、何の気なしに友人の通う病院が気になった。7月の半ば過ぎ、大きな仕事がひと段落した頃だった。7月8月は比較的休みやすく、旅行に重なりさえしなければ通院も可能だ。
そこで、その友人に連絡を入れ、通ってる病院について聞いてみた。
◯治療費は高いが待ち時間は超短い
友人曰く、東京HARTクリニックは治療費が他よりだいぶ高い。
でもとにかく待ち時間が短い。夕方6時までやっていて、土曜日の診療もあるのがいい!という話だった。
平日はまず休むことのできない仕事なため、夕方も土曜日もやっていることは大きかった。
また、万が一どうしても平日にしかできない治療があって時間休を貰うとしても、大急いで職場へ向かわなくてはならないため、待ち時間が短いのは大きな大きなメリットだった。
お金持ちの友人をして治療費が高いと言わしめるには相当なものだろうから、そこは覚悟が必要だが、だからこそ通う人も少なく待ち時間も短いのだろう。
通い始めるなら時間のある7.8月がチャンスかもしれない。
そんな感じで駆られるようにして、東京HARTクリニックに初診の予約を入れた。初診の予約は予想に反してすぐに取ることができた。
そして、勉強不足の私は、このクリニックが世界レベルの技術をもった病院だということも、高刺激の誘発を行うクリニックの中でも特に高刺激を得意とするクリニックだということも知らず、東京ハートクリニックに通いだしたのだ。
(私がそれらを知ったのは、失礼ながら、体外受精の治療が始まってからだった。)
月経の変化・タイミング法のことーこれまでの治療歴④ー
◯35歳からの生理の変化
実はこのころ、気がかりなことがあった。それは、生理がやけに長引くようになったことだ。
これまでは、2日目あたりから本格化し、3日目・4日目に量が最大に。その後、徐々に減っていき、6日目にはほぼ終わるという、教科書通りの優等生だった。
ところが、35歳前後から、出血が本格化するまでの時間が長くなった。だいたい5日目、下手をすると6日目にやっと量が増えるというようなこともあった。そして終わるのは9日目。
これが苦痛で仕方ない。早く終わってスッキリしたいのだ。
◯お医者さんの見解(2016年10月)
お医者さんは、プロラクチンが出過ぎていることが原因ではないかと考えたようだ。それと、加齢。ただ、このような生理の変化は大きな問題ではないとのことだった。
カバサールとスプレキュアを服用しながら、タイミング法からスタートしましょうとのことだった。このころは妊娠よりもだらだら続く生理を改善したくて仕方なかった。
◯タイミング法 5ヶ月
結局、何となくこの病院に5ヶ月以上通った。不妊治療としては足踏みになってしまったかもしれないが、自分の体、女性の体について学ぶよい機会となった。
ホルモンによる内膜の変化、基礎体温の上昇・下降と、人間に備わっている機能の正確さに驚いた。自分の体を見つめることができ、とても興味深かった。
なかなか踏ん切りをつけられない性格の私にとって、この期間は、この後始まる高度不妊治療に向けての助走だったように今は思っている。
◯何もしない半年(2017年2〜7月)
結局、生理は改善されず、妊娠する気配も皆無だった。この産婦人科でできる検査は残すところ卵管造影となり、分かることも少なくなってきた。新しい知識が得られなくなると、病院に通うのが億劫となり、さらに痛いと噂の卵管造影を勧められるのも嫌で行くのをやめてしまった。
そして、この後の約半年間、タイミングも意識せず夫婦生活を送っていた。我が家はいわゆるレスではないので、そのうち自然妊娠するのでは?できたら仕方ない、産むかー。とまだこのころも思っていた。
私のAMHーこれまでの治療歴③ー
◯血液検査の結果を聞きに
2016年、35歳。地元の産婦人科に通う出して2回目。血液検査の結果が出る。
前回、お医者さんから
「今日は血液検査もしてみましょう。」
と提案があった。
この血液検査をすると、AMH(抗ミュラー管ホルモン)の値が分かり、いわゆる子宮年齢、今現在の卵子の在庫数(実際の個数という意味ではない。)を予測することのできるそうだ。換言すれば、子宮の予備能力の値ということだ。
当時35歳の私は、なぜか自分の能力を過信し、実年齢より下回る、若い数値が出ると思い込んでいた。
◯実年齢<子宮年齢
結果はAMH2.7
先生曰く、40歳程度の数値とのこと。
結構ショックだった。普段からそれなりに若く見られているから完全に舐めていた。
私の場合、28日周期できちんと生理がやってくる。そういう人の場合、排卵もほぼ正常に行われているため、卵の在庫数も着実に減るそうだ。
しかし、大切なのは卵の質で、必ずしも数ではない。在庫はあくまでも治療を進める上での判断材料になるだけのことだという。逆に多嚢胞性卵巣症候群の人の場合、この数値がぐんと高くなる。
何はともあれ、この検査が妊活に積極的でない私を不妊治療へと導いてくれのは間違いない。
35歳不妊治療をちょっと考えるーこれまでの治療歴②ー
◯35歳を迎えて
このときも急に思い立っての通院だった。前に産婦人科の門を叩いてからすでに3年。その間、仕事終わりのビールを楽しみに、ただただ呑気に暮らしていた。
ところが35歳も半ばを過ぎたある日。ふと、
「妊娠したら無痛分娩しかないから今のうち近くで無痛分娩をやってもらえるところを探しておこう!」
などと無意味な皮算用で、検索を開始。そのうち妊娠するだろうという頭があったのだと思う。
見つかった病院は家からバスで10分ほどのところにある産婦人科だった。
◯またまた得意の皮算用
この辺りには無痛分娩をやってくれるところが少ない。
「もしもすぐに定員数いっぱいになって断られたらどうしよう!」
とまたまたいらぬ皮算用をした私。どこまでもずぼらなのだ。
そして、名案。
「そうだ!不妊外来で通院歴を作っておこう!そしたらいざという時に滑り込ませてくれるんじゃないか」
そんな皮算用で、通院を開始した。
◯初診
ここは産科がメインのため、できることには限りがある。
【できること】
・タイミング指導
・血液検査(AMH検査・クラミジア抗体検査)
・卵管造影 等
【できないこと】
・人工授精
・通水検査
・体外受精 等
とりあえず初診は卵胞チェックと血液検査をお願いした。