36歳 東京HARTクリニックで 不妊治療

ただ今、体外受精に挑戦中

4回の人工授精とステップアップー東京ハートクリニックでAIH④ー

◯人工授精 3回目・4回目

結局2回目の人工授精も妊娠に至らず、2017年12月26日、3回目のチャレンジに臨んだ。

いつもはトイレを済ませてからの施術なのだが、この時は敢えてトイレには行かず、膀胱に尿を溜めたままでという指示が出た。

先生は前回と同じ女性の先生。私の好きな先生だ。(そして夫もこの先生に好感をもっている。)

施術は前回に比べ、時間的にも痛み的にもかなりスムーズにことが進んだ。先生も前回の痛みのことや私の体の形状のことを覚えてくれていたようだった。これがいわゆる”慣れ”なのか。

また、膀胱に尿を溜めておいたのも良かったようだ。通常は膀胱が膨れていると施術の邪魔になるようだが、私のようなタイプの場合、尿が溜まっていた方が曲がりが改善されることがあるそうだ。

そんなこんなで痛みの心配も解消され、4回の人工授精を経験した。

 

◯人工授精は何回まで?

人工授精において4回目というのは、ターニングポイントの一つになる。ここからは成功率の伸びが目に見えて緩やかになるからだ。

また、AMHの値が低かったり、私のように年齢が上がった人にとっては、時間のロスが致命傷となるため、ステップアップも視野に入れなくてはならない。

毎回施術が終わると、次の診察の案内があるのだが、4回目の人工授精では、案内の内容が変わり、

「私にもとうとう来たか。」

と身構えた。

これまでは、生理が来た場合、生理開始から10〜12日目辺りに予約を入れる旨を看護婦さんから伝えられるのだが、今回は生理開始1〜3日のうちに予約、診察とのことだった。着々とステップアップが視野に入ってきたのを感じた。

 

4回目の人工授精の診察が終わった時、ふと思いついて、体外受精の注射について質問してみた。もちろん、今は体外受精などという高度な治療は考えていないこと、その理由が注射への恐怖であることもしっかり伝えた上でのことだ。

先生はいつもの何とも言えない笑顔で言った。

「見ていきます?」

近いうちにどうせステップアップを勧められるだろう。今は体外受精など到底考えられない。しかし、何も知らずに引き下がるのも間違いな気がした。ならば、体外受精で使われるであろう注射針を見せてもらってみよう。もしかしたら案外怖くないかもしれない。

そんなことを思って、

「はい。」

と答えた。

 

◯注射針にひるむ

診察室を出ると看護婦さんが注射針を用意して待っていた。

目の端で注射器の姿を認めた私は後悔した。

 

怖い。無理だ。直視できない。

 

注射器は思った以上に怖いものだった。どう考えても無理だった。まだやるなんて全く決まっていないのに、しかも、今日はただ見せてもらっただけなのに、もう体が拒否反応を示した。

結局。

恐怖心だけを煽らせて終わった。