初人工授精の結果とその後ー東京ハートクリニックでAIH②ー
◯優等生的生理の訪れ
2017年10月7日。
嫌な予感がした。
このところ、プレマリンとプロベラのおかげか、基礎体温の高温期と低温期がくっきりと分かれるようになった。ホルモンがきちんと補充されている。
その分、いやでも低温期の訪れを知ることになる。
生理予定日の前日。一気に低温期に入り、夕方には茶色いおりもの。
そして、10月8日。
生理予定日。しっかりと出血。
初めての人工授精はあえなく撃沈した。
◯生理のたびに泣く
不妊治療をしている人から、生理が来るたびに泣くという話を聞いたことがあった。
その頃の私は不妊治療の大変さを知らず、その言葉も全くピンと来なかった。
今回、初めて人工授精を経験し、生理のたびに泣く人の気持ちが少しだけ分かった気がした。
実際に泣きはしなかったものの、このときの落胆は結構なもので、経験したことのない種類のものだった。
時間のやりくりや職場への対応(これが本当に大変だ)、そして決して小さくはない出費を経ても、何も残らない虚無感。努力しても何も生まれないことへの苛立ち。
赤ちゃんが欲しいかどうかは未だにはっきりしない私ですら、この結果はきつかった。
たった一度の、しかもまだ人工授精の段階だ。それでも、高度不妊治療の辛さを垣間見たような気がした。
そして、この虚無感はこの後毎月続くことになるのだ。